
こめかみの痛みが生じる原因としては、やはり頭痛との関連があると考えて良いでしょう。
日々の生活で悩まされることのある頭痛は、多種多様なタイプがありますし、場合によっては片側だったり両方のこめかみに痛みを覚えることもあるかもしれません。
そのため、ここではこめかみの痛みの原因と頭痛の種類について見ていきましょう。
こめかみの痛みの原因と頭痛の種類

一次性頭痛の種類
頭痛の中でも特にこめかみや他の片方だけに強い痛みを引き起こすことのある一次性頭痛ですが、その原因や種類は次の通り。
片頭痛によるこめかみの痛み
片頭痛は、視覚や嗅覚にも影響を与え、日常生活に支障をきたすことのある頭痛です。
片側のこめかみや目の周辺に激しい痛みが生じる片頭痛は、ひどいと吐き気や涙が出ることもあります。
原因はストレスや疲労の他、ホルモンの変化などが主です。
ただ、他にもアルコールやタバコで引き起こされることがある他、人によっては運動や空腹、刺激や旅行によって引き起こされることもあります。
しつこい痛みが特徴と言えるでしょう。
緊張型頭痛による症状
長時間のスマホ操作やPC作業などのストレス・疲労を原因とする緊張型頭痛は、肩や肩こりとともに両方のこめかみに痛みが走ることがあります。
肩こりが悪化するのに伴って痛みが増すこともあるため、厄介なのが特徴です。
慢性的な痛みは中々解消しにくいので、原因を解明して丁寧に取り除いていくことが求められるでしょう。
群発頭痛とは?
頻繁に目のあたりや片方だけのこめかみに強い痛みが走る群発頭痛も、一部の方には悩みの種となっています。
痛みがある間はなかなか抜け出せず、辛いと感じやすい頭痛です。
時間を問わず昼にも夜にも突然痛み出すことがあるため、普段の生活に影響を与えてしまう厄介な痛みと言えるでしょう。
群発頭痛の原因は明確にはわかっていませんが、自律神経や体内時計の乱れをはじめ、三叉神経の過剰な興奮や脳の視床下部の変化が原因とされています。
他にも目の奥にある血管が炎症を引き起こしたり拡張したりすることで痛みが出る場合もあるので、早めに対応することが必要です。
二次性頭痛も見逃せない
頭痛は一次性だけでなく、何らかの病気や状態から結果的に生じる二次性頭痛も見逃せない存在です。
例えば、副鼻腔炎などの別の健康問題が頭痛となって現れることが考えられます。
そのため、もし毎日こめかみの痛みが続くようなら、早めの対応で大事に至る前に対処するのが良いでしょう。
スマホの使用による「スマホ頭痛」について
最近では、スマホを長時間使用することで生じる「スマホ頭痛」という新しい形の頭痛にも注意が必要です。
日常生活で欠かせない存在になったスマホですが、画面を見続けることで首や肩が前に突き出し、その繋がりでこめかみにコリや痛みが出てしまうことがあります。
特に、寝る前の暗い部屋での使用は、夜の質の良い睡眠を妨げる原因になるだけでなく昼の活動にも影響を与えるため、注意が必要となるでしょう。
日常生活の中では適度に目を休めることを心がけ、体をほぐすストレッチを取り入れるなど日頃のケアやサポートを意識すると良いでしょう。
頭痛以外で考えられるこめかみ付近の痛みの原因

こめかみの痛みが必ずしも頭痛に限ったものではないと聞くと安心する方もいらっしゃるかもしれませんが、日常の中で感じる痛みには他にも原因が隠れていることがあるからこそ、注意が必要です。
ここでは、頭痛以外で考えられるこめかみ付近の痛みの原因について詳しく解説します。
副鼻腔炎(蓄のう症)の可能性
副鼻腔炎をご存知でしょうか?
これは鼻の周囲にある副鼻腔が炎症を起こすことで、顔やこめかみ付近に痛みやコリを伴う症状を引き起こすものです。
風邪やアレルギーが悪化すると出現しやすくなるため、注意が必要となります。
結果的に、顔が熱くなったり、朝起きたときにズキズキとした痛みが走ることがあるので、きちんとした対処が必要となるでしょう。
なお、この症状は、周囲の圧力を噛む動作によっても感じやすいからこそ、普段の生活にもしっかりと目を向けると良いでしょう。
歯の問題が引き起こすこめかみの痛み
歯の影響も意外と馬鹿にできません。
口を開ける瞬間や噛む瞬間にこめかみ周辺が痛むなら、歯の検診を考えてみてもいいかもしれません。
これは、夜の間に無意識に歯ぎしりや食いしばりをすることで、筋肉が緊張し、そのストレスがこめかみや肩の痛みとして現れることが原因と考えられます。
肩こりがひどくて、日常生活で困っている方は早めに専門の医療機関に相談するのが良いです。
慢性硬膜下血腫や他の神経的な要因
その他、頭の問題も慎重になるべきです。
慢性硬膜下血腫といった神経系の病気が、長期間に渡るこめかみの痛みの原因となることがあります。
この種の状態は、軽く見てしまいがちですが、早期の診断が病気の進行を防ぐためには無視できないものと言えるでしょう。
毎日の生活の中で得体の知れない痛みが続くならば、専門家の診断を受けるのが良いでしょう。
こめかみの痛みを和らげる対策

こめかみの痛みを何とか和らげたいと思ったことはありませんか?
突然の痛みやコリには、セルフケアで少しでも楽にできる方法が必要かもしれません。
ここでは、こめかみの痛みを和らげる対策について見ていきましょう。
セルフマッサージでリラックス
最初の方法としては、マッサージが挙げられます。
慣れていないと難しいかもしれませんが、指先でこめかみを優しく押しながら、温めるようにマッサージすることで、緊張をほぐすことが可能です。
これは血行を良くし、滞った代謝を促す効果が期待できるでしょう。
ストレッチや湯船でのリフレッシュ
デスクワークやスマホの使用で過度な緊張が続くと、肩や首周りが痛みやコリがひどくなることがあります。
そんな時は、ストレッチや湯船につかることでリラックスしてみましょう。
お風呂で温まると、全身の血流が良くなり、単に肩こりだけでなく心もリフレッシュできるかもしれません。
日々のストレスを癒やすためにも、時間を忘れてのんびりすることが必要です。
ストレス解消で症状を軽減
ストレスが溜まると、こめかみの痛みやハリが増すことがあるかもしれません。
そのため、日常の中でストレスを感じた際は、息抜きを探してみてください。
具体的には趣味に没頭することや、音楽を聴いたり、何気ない散歩で気分転換を図ったりするのが良いでしょう。
心が解放されると、自然と身体のバランスも取れてくる効果が期待できるのではないでしょうか。
頭痛やこめかみの痛みに対する治し方と予防法

日常の中で感じるこめかみの痛みや頭痛、なんとかして和らげたいもの。
そんな痛みを少しでも緩和し、予防するための方法を知っておくと安心かもしれません。
最後に、頭痛やこめかみの痛みに対する治し方と予防法について見ていきましょう。
日常生活でできるケアと予防策
日常の生活習慣が、時にはこめかみの痛みを引き起こす原因となることもあるため、見直してみると良いかもしれません。
例えば、夜更かしや不規則な食事が習慣化してしまうと、痛みが強くなることがあります。
そこで、まずは規則正しい夜の睡眠を心がけましょう。
質の良い睡眠をとることで、体全体の調子も整いやすくなるんです。
それに、栄養バランスの良い食事も意識してみてください。
体に必要な栄養を摂ることが、長期的に痛みの軽減につながるかもしれません。
また、日常的にスマホを使う時間が長い方は、適度に休憩をとることも忘れずに。
スマホの使い過ぎが、首や肩の緊張を引き起こし、体全体のバランスを崩してしまうこともあるので、適度に目を休ませることも欠かせません。
頭痛が続く場合に検討したい医学的な治療法
もし頭痛やこめかみの痛みが数日間続くようなら、専門家のアドバイスを受けることも選択肢に入れるべきでしょう。
激しい痛みが片側に偏る場合は、病院での診断を早めに受けると安心です。
医師に相談することで、慢性硬膜下血腫や他の神経系の問題も確認できます。
治療法としては、薬物療法が一般的ですが、痛みの種類や原因に応じて物理療法も検討されます。
また、副鼻腔炎が疑われる場合は、専門の医療機関での受診が大切です。
症状が悪化する前に、診察を受けることが、痛みを和らげる鍵になるからこそ、医療の力を借りて痛みをしっかり抑えて毎日を快適に過ごすのが良いでしょう。
まとめ

こめかみの痛みや頭痛は、日常生活の中でよく現れるものですが、その原因は多岐にわたります。
単に頭痛とはいっても、片頭痛や緊張型頭痛、さらには神経的な要因や副鼻腔炎など多種多様なものがあり、症状も千差万別です。
スマホの過剰使用による影響も無視できません。
これらの要因を理解し、セルフマッサージやストレッチ、ストレス解消といった方法で痛みを和らげることが毎日快適に過ごすコツとなるでしょう。
その他、日常生活の改善や医療機関の受診も大切と言えるでしょう。
なお、こめかみの痛みは筋肉の衰えや骨の歪みから来ることもあるからこそ、一度薮下整骨院にご相談ください。